この記事はホラーアドベンチャーフリーゲーム『まりえすくーる』を紹介・レビューしています。『まりえすくーる』は全アイテムを回収して攻略しようとしても1時間もかからない深夜の学校を探索するゲームです。『まりえすくーる』の中のセリフを使っていないことで伝わってくる不気味な雰囲気を是非味わってみて下さい。

※ネタバレ注意

ゲーム内容

ストーリー

幽霊が出没すると噂されている校舎に忍び込んだ主人公。

そこであなたは何を見るのでしょうか？

登場人物

まりえ

正体不明の女の子。

システム

学校探索

ホラーらしく脅かせ要素満載の学校の内部を選択移動することで進んで行くゲームで、

セリフや謎解き、追いかけ要素といった代表的なシステムが無い分、恐怖が沁み込んできます。

フリーゲームレビュー

レビューランク『B』分からないが・・・怖い！

※ネタバレ注意

　まりえいじめ自殺説や主人公まりえ心中説等、色々と考えてはみたのですが、まりえ以外に多種多様な幽霊が出現する意味がどうしても分からず、『何らかの事情により屋上から自殺したまりえの幽霊が出るという噂を確認しにきた親族か恋愛関係の学校関係者の探索（エンディング次第で少し変わる）』という共通するストーリーの大筋だけしか考察結果として出せず、自分自身の考察結果に自信が持てませんでしたが、それでもゲームを遊んでいる最中は、多少分からない部分がある方が悪寒すらしてくるような不気味さが残る、ホラーを突き詰めたような雰囲気になっているので、ゾッとさせてくれるようになっていたことは確かです。

ゲーム評価

ストーリー・登場人物

評価ランク『B』あなたが追い求めるべきなのは何？

　考えていけばきりがない程考察点が多く、幾度も手に入る紙のアイテムはまりえからの物とも、学校に存在している幽霊からの物とも解釈出来ますし、鍵が手に入るタイミングが幽霊が出た後に手に入ることが多いので、幽霊に誘導されているともとれて、もっと細かく言っていけば部屋が解放されていく順番や、場所の意味、更に脅かしてくる幽霊等、エンディング直前でストーリーの輪郭が掴めてくるまでは、情報の入手順と情報を集めた量でプレイヤーそれぞれに違ったストーリーを想像させる、散りばめられた情報を集めることでプレイヤーに真実を考察させるゲーム構成になっている上に、主人公のセリフがないのことにより、主人公像を大まかにしか分からなくしていることが考察出来るストーリーの幅を広げてくれています。

システム

評価ランク『B－』場所移動のみのホラー。

場所を選択して移動、アイテムを拾って新たな道へ、という、基本となるシステムはそれだけなのですが、だからこそ学校の暗い雰囲気に合っていて、BGMにせかされて進んで行く様は、ホラーならではの恐怖心を掻き立ててくれます。

グラフィック

評価ランク『B』ムービーの使い方が秀逸。

　明るい昼間であれば温かさを感じさせてくれそうな人間味がある背景は、暗い夜では一転して不安をあおってきますし、何よりも、屋上に入った直後に流れるムービーの変化が秀逸で、ハッピーエンドとバッドエンドの違いに愕然とさせてくれます。

総評

評価ランク『B』恐怖そのもの。

　肝心かなめとなるストーリーは、考察させることによって深く考えさせてくれますし、色が無い背景のグラフィックを使用し、セリフを使わずゲームを作っていることで、夜の学校特有の暗くて静かな薄気味悪さを醸し出していて、時折驚かせてくる幽霊たちがそんな不気味な怖さに拍車がかけてくる、そんな学校規模のお化け屋敷が行われているようなゲームになっています。

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