3DダンジョンJホラーADVフリーゲーム『怨みっ子 -つぐのひ異譚2-』紹介&レビュー!
この記事は3DダンジョンJホラーADVフリーゲーム『怨みっ子 -つぐのひ異譚2-』を紹介・レビューしています。『怨みっ子 -つぐのひ異譚2-』はつぐのひ作品では珍しい全4話+特別編で構成された長時間遊べる長編作品です。一度に遊びきってしまいたくなる程面白いので是非時間を取って一気に遊んでみて下さい。
ゲーム内容
ストーリー

第一話 「三倉さち」
『死季子さん』という都市伝説がウワサされる青樹ヶ海(あおじゅがい)中学校。
3年A組の生徒「三倉さち」は放課後に一人残り、受験勉強をしていたが
ろう下で会ってはならない存在に出くわしてしまい……
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第ニ話 「西野ゆい、安藤恭介」
「木島加奈子」が失踪し、「三倉さち」が登校拒否になってから数日後。
何者かによって『4の呪い』を かけられた「西野ゆい」「安藤恭介」の二人。
毎日、見知らぬ木造校舎をさ迷う夢を見ていた「西野ゆい」は、放課後に校内放送で呼ばれて職員室へ向かうが……
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第三話 「小林みずほ」
一人、闇の木造校舎へ閉じ込められた西野ゆい。
安全地帯だった教室は、引き戸が壊され怨霊が侵入し始め、絶望の中、逃げ惑っていた。
そして同時刻、生徒会長を務める「小林みずほ」は、2015年6月に失踪した「4人」の事を調べていた……
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第死話 「小林みずほ、三倉さち、西野ゆい」
闇の木造校舎に引きずりこまれた「小林みずほ」は、青樹ヶ海中学校の闇サイト掲示板に助けを求めて書き込んだ。
誰もがイタズラだと思い込んでいたが、
ただ一人、闇の木造校舎から逃げ帰った「三倉さち」だけは、その意味を理解していた。そして……
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裏ルート特別編
とある女子中学生の「兄」は、怨霊の力によって「鏡の国」へ閉じ込められていた。
閉じられた世界であったはずの鏡の国で光を見つけ、闇の木造校舎へ「ワープ」を果たした。
そこで「平田隆史」と名乗る男と出会い、
ここから出る方法を知っている女の子、「怨みっ娘」に会いに行く事になる。
兄貴の「その娘は可愛いのか?」という問いに隆史は「可愛いです」と答えてしまった。
謎の力がみなぎってくる兄貴。
圧倒的パワーで闇の木造校舎を駆け回っていく。
一方その頃、三倉さちの母、「三倉さちよ」は職員室を訪れていた。
娘が明らかに偽者であり、だましだまし暮らす事に限界を感じて相談に来たのだが、
しつこい さちよの問答に教頭先生は「半ギレ」で怒鳴りつけた。
「娘が偽者っていう意味がわからないんですよ!!!!」
学校教育の荒廃に嘆く母。
そして廊下で「知らない女子生徒」に話しかけてしまい……
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登場人物
第一話
三倉 さち
『死季子さん』に囚われてしまった女の子。親友の小林みずほと同じ学校に進学する為に放課後遅くまで勉強している。
第二話
西野 ゆい
野球部のマネージャー。最近夢見が悪い。担任教師の内田から嫉妬されている。
安藤 恭介
野球部のエース。担任教師の内田から好かれているが本人は嫌っている。
第三話
小林 みずほ
三倉さちの親友。引きこもってしまった親友が行方不明事件について知っていると思い、探っている途中で『死季子さん』に囚われる。
第四話
三倉 さち
第一話で現実に帰還を果たすことが出来たが、親友が青樹ケ海中学校に囚われてしまっていると知り、助けに向かう。
西野 ゆい
小林みずほと共に青樹ケ海中学校に囚われてしまっている。小林みずほが囚われる6日前から囚われているのに見た目はそうは感じさせない。
小林 みずほ
西野ゆいと共に青樹ケ海中学校の中を怨霊から逃げ回っていたがはぐれてしまう。三倉さちに連絡をした後も逃げ回っている。
裏ルート特別編
お兄ちゃん
旧シリーズ第二話の裏ルートで出演していた女子中学生の兄。過去作では女装している変態として描写されていたが、今作では更に変態性に磨きがかかっている。
システム

つぐのひスタイル
方向キーや画面をタップすることで前に進んでいく、つぐのひ作品ならではのシステムです。
今回は恐怖演出の為に使うのではなく、移動の為に使うことが多いので、過去作よりも移動すること自体の恐怖演出が抑え気味になっていますが、ストーリーと絡み合うことで従来以上の恐怖を与えてくれます。

3Dダンジョンと地獄のチャイム
いつの間にか青樹ケ海中学校にいた主人公たちは、出口を目指して校舎内を巡ることになります。
3Dダンジョンの廊下を一人称視点で歩いている最中に地獄のチャイムが鳴ると怨霊が襲ってきますが、教室内にいれば怨霊は入ってこれないので、周囲には常に気をつけておきましょう。

アイテム
途中で進行に必要な物も入手しますが、主人公によっては最初から持っているアイテムがお助けアイテムである場合があります。

ギブアップ
攻略に行き詰まることがあれば、メニュー画面を開いてShiftキーを押せばギブアップするといいでしょう。
タイトル画面に戻ることで、セーブした場所から再開することができます。

裏ルート 特別編
旧シリーズ第2話のギャグルートで出てきたお兄さんを主人公した、本編の怨霊と青樹ケ海中学校を舞台にしたギャグルートです。
本編クリア後、旧シリーズ第2話ギャグルート攻略後に遊ぶことを推奨します。
フリーゲームレビュー

評価ランク『A』シリーズ最優。
結末は、第一話のように脱出できるか、つぐのひ作品らしく学校内に囚われてしまうのかのどちらかだと思っていたのですが、最後の最後であんな展開が待っているとは露程も感じさせない思わず唸らされてしまうような展開と見せ方は流石としか言いようがなく、プレイ当初に心配していた戦闘方法が連射であることでキーボードが痛むことすらも忘れて遊び続けてしまいます。
ゲーム評価
ストーリー・登場人物

評価ランク『B+』登場人物が生き生きしている。
特別編だけは何も考えず、第三者視点で遊んだ方が笑えますが、これ程生を感じさせるストーリーはあまり見かけられません。
第一話~第三話で真実を少しずつ明らかにして謎を作り、第三話後編から謎が解けてくるという構成になっていることと、第四話までに生き延びた味方側の視点を経験できることで、結末に近づく程盛り上がってくる大筋になっているのですが、そんな根幹とも言える大事な部分よりも、それぞれの登場人物の視点で操作できることで、登場人物が生きているかのように感じさせてくれる上に、感情移入できるようにしているので、ホラーゲームの恐怖の描写が活きてきて、生きているという実感を味わせてくれるという点こそがこのストーリーの魅力であると言えるでしょう。
システム

評価ランク『B+』前作以上。
前作の『死臭-つぐのひ異譚-』のように、3DダンジョンAVGのみのシステムではなく、3DダンジョンAVGを主体に、つぐのひ作品の進み続ける特徴をアクセントに取り入れたシステムになったので、ストーリーにより恐怖を感じられるようになり、登場人物の心情も上手く表現できるようになっています。
連射するだけという簡単な戦闘方法を使いながら、怨霊から逃げ回って何もないを廊下ひたすら歩いていくという基本スタイルは学校の恐怖演出を、つぐのひ作品ならではの進み続ける特徴は平穏な日常を過ごしたり、ピンチに駆けつけようとする演出に一役かっていて、それぞれが最適な形でゲームで使用されているので、前作を上回ることができています。
グラフィック

評価ランク『B+』画像さえ荒くなければつぐのひ作品でもトップクラス。
同じ3DダンジョンAVGの『死臭-つぐのひ異譚-』と比べると画像のレベルが旧シリーズと同じぐらいなので明らかにこちらの方が劣って見えるでしょうが、演出方法は新シリーズと比べても遜色ありませんし、そのレベルのグラフィックで長く遊び続けることになるので、新旧のつぐのひ作品よりも恐怖を感じさせるという点では優れていると言っていいぐらいです。
『死臭-つぐのひ異譚-』を2021年に作り直したように、こちらも作り直したら、今作に軍配が上がると推測できる程恐怖を煽る演出方法が上手いので、味方登場人物の画像がストーリー上重要になる人物にしかないのでストーリーを推測しやすいという欠点以外の部分はつぐのひ作品どころか、全ホラーゲームの中でも随一です。
総評

評価ランク『A-』ゲーム自体は名作。
新旧のつぐのひシリーズは、新しい作品になる程直接的に迫ってくる霊が多く、驚かせる物が多かったですし、『死臭-つぐのひ異譚-』ゲーム性が、『シキヨク-夢魅テルは夢見てる-』はストーリー重視の内容で、それぞれ強調している物がありましたが、今作は挙げた要素のバランスが最も良い塩梅で取れていて、恐怖させることと驚かせることのバランスはシリーズ1と言っていい、代表作の『シキヨク-夢魅テルは夢見てる-』に次ぐ程の内容になっている、とても良くできた長編作品になっています。
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つぐのひ -昭和からの呼び声- | 日常侵食ホラーADV | 2020-08-08 | 2021-04-01 |
記載ゲーム
ゲーム名 | 怨みっ子 -つぐのひ異譚2- |
投稿者名 | ImCyan(アイムシアン) |
最新バージョン | 不明 |
ゲーム投稿日 | 2015-08-14 |
ゲーム最新更新日 | 2016-04-01 |
ジャンル | 3DダンジョンJホラーADV |
推奨年齢 | 不明 |
動作環境 | Windows |
必要ソフト・ランタイム | なし |
動画投稿の使用許可 | 実況・二次創作の使用自由 |
ImCyan(アイムシアン)ゲームページ | http://imcyan.web.fc2.com/uramikko/uramikko.html |
ニコニコゲームマガジン公式ゲームページ | https://www.gamemaga.jp/uramikko/ |
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記事にできるほどの更新内容であれば更新させて頂きます。
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